12. 会社が業務改善を実施する目的は何?

働き方改革や人口減少の進行に伴い、会社が業務改善に注目して実際に取り組んでいるケースが増えてきました。
業務改善に取り組めば、会社の売上や利益に直結しやすいというメリットもあります。
会社が業務改善を実施する目的やその対象になるものについて解説していきましょう。

業務改善の目的

業務改善をする目的は、労働環境改善・生産性向上・品質向上などの3つが挙げられます。

労働環境改善

会社としては労働環境を改善するために業務改善に取り組みたいと考えているところも多いです。
業務における負担軽減は個々の従業員の裁量や能力でも変わってきます。
しかし、それを継続的に実施するということは難しい部分もあります。
業務改善に取り組む時には業務の内容を可視化して集約や設備投資に講じることで、従業員の業務負担を削減・軽減できるようになります。
つまり、会社が業務改善に取り組めば、従業員はそれだけ売上や利益に直結するような業務に集中できるのです。
労働環境が改善されると長時間労働の是正や時間外労働防止につながっていくでしょう。

生産性向上

前述したように会社が業務改善に取り組むことによって、売上や利益に直結していきます。
単純作業を簡略化したり、効率化したりすればその余剰時間で他の業務に注力できます。
会社の業績に直結すれば、組織の生産性向上にもなります
さらに具体的な目標数値を算出すれば、改善策を明確にできるので意識改革を目的にするケースもあるようです。

品質向上

業務改善に取り組むと商品やサービスの品質向上の効果も生み出せます。
そのため多くの会社は商品・サービスの品質向上を目的にしています。
経費削減や業務削減などの直接的なコストの削減は、会社同士の競争力を低下させる可能性があり、長期的な品質向上には適していません。
顧客満足度やサービス機能を強化するためには、業務のシステム化や新機器の導入など、業務そのものの見直しを継続していく必要があります。
だからこそ中長期的な品質向上を実現するために取り組むことが大切なのです。

これらの業務改善の目的は、全て会社にとってのメリットとなります。
目的を明確にすれば、具体的な取り組みを見極めていくヒントにもなるでしょう。

業務改善の対象

会社が業務改善に取り組む上で、従業員・ツール・設備・作業方法をそれぞれ見ていく必要があります。
まずは従業員の能力や価値観、モチベーションを理解していきましょう。
次に実際に業務で使っているパソコンやソフトなどのツールについて分析します。
会社内の設備はもちろん、サービス提供補助に伴う仕組みや業務体制、企画などが挙げられます。
最後に作業工程や手順などを分析していきましょう。
作業工程や手順は、品質・コスト・納期などの観点を踏まえて分析していきます。
高い品質を保ち、コストを下げて納期までの業務を効率化するというのは業務改善の理想です。
しかし必ず全ての項目を達成する必要はありません。
項目の中のどこを業務改善できるかを意識して取り組むというのが、より効果を出すポイントになるでしょう。

ここでは業務改善を実施する目的や対象になる項目について取り上げてきました。
業務改善の目的はその会社によって当然違ってきます。
しかし、上記で挙げた労働環境改善・生産性向上・品質向上といった代表的な目的はどの会社であっても取り組みたい内容だと言えるでしょう。
業務改善を実施していく上で、目的を明確にするのは非常に大切です。
むしろ、しっかりとした目的がなければ具体的に改善策を見出せなくなってしまいます。
まずは業務改善の目的や対象の項目を理解し、実践していけるようにしましょう。

投稿日:2019年04月01日

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