マイナンバー制度が開始すれば、個人に番号が付与されるだけでなく、法人にも番号が付与されます。法人に付与される番号は「法人番号」と呼ばれ、マイナンバーと違って一般に公表されることになっています。法人番号はさまざまな目的で利用することができ、企業内の情報管理の際にも役立ちます。
ここでは、法人番号についてご説明していきます。
マイナンバー制度では法人番号も導入される
マイナンバー制度が始まると、法人に対して付与される「法人番号」も導入されます。この法人番号は、1つの法人に1つだけ付与されるとされていて、複数の支店がある場合でも、支店ごとに番号が付くわけではありません。
法人番号は13桁の数字になっており、国の機関(衆議院、参議院、裁判所など)、地方公共団体(都道府県、市区町村)、設立登記法人(株式会社など)、そのほかの法人や団体(国税に関する法律に規定する届出書の提出が必要なもの)に対して付与され、登記上の所在地に通知されます。
また、それ以外の法人などでも、一定の要件に該当すれば、法人番号を付与されることができます。
法人番号が導入されることにより、さまざまなメリットがある
法人番号はマイナンバーと違い、一般に公表される番号で、誰もがインターネットを通じて、それぞれの法人の法人番号を知ることができます。
法人番号が導入されると、法人番号からその法人の名称や所在地を、簡単に確認できるようになります。インターネット上で、その法人の最新の情報をダウンロードできるので、名称や所在地の変更があっても、リアルタイムで情報を確認できるようになっています。
また、行政機関では、法人番号を利用して情報連携が促進されるため、行政手続きにおける届出、申請などのワンストップ化が実現し、業務が効率化します。
法人番号は、企業内部における情報管理にも役立ちます。たとえば、部署ごとに異なるコードで取引先を管理している場合、取引先情報に法人番号を追加することで、名寄せ作業を効率化することができます。
法人番号の通知及び公表について
法人番号は、平成27年10月以降、国税庁長官より通知されます。通知の際には、法人の登記上の所在地宛に、法人番号などを記載した通知書が送付されるとされています。
また、上記でも説明しましたが、法人番号は国税庁法人番号公表サイトを通じて、一般にも公表されます。この法人番号公表サイトで公表されるのは、法人の商号または名称、本店又は主たる事務所の所在地、法人番号の3項目です。
これらの3項目を使って法人情報を検索し、法人の情報をダウンロードすることも可能になります。さらに、法人番号公表サイトには、企業のシステムから、法人情報を直接取得するためのWeb-API機能も用意されるようです。
なお、法人番号公表サイトは、パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットからも利用できる予定となっています。
マイナンバー制度が始まったら、「法人番号」が付与されますが、この番号はマイナンバーと扱いが違うので、どんな制度なのかをしっかり把握しておきましょう。法人番号導入後のメリットを知っておくことで、業務の効率化に役立ててみてください。
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