テレワークと言うと場所や時間にとらわれずに働けるという特徴を持っていると認識している方は多いでしょう。
ICT(情報通信技術)を活用し、時間や場所を有効活用できる働き方がテレワークの定義となっています。
そのため、テレワークを導入する企業も徐々に増えてきています。
しかし、テレワークにはいくつかの問題点があり、それらを理解しておく必要もあります。
そこで今回は、テレワークの問題点とそれを解決する方法についてご紹介しましょう。
企業側の問題点
問題点や課題に関しては、企業側と従業員側でそれぞれ挙げられます。
まずは、企業側のテレワークの問題点を見ていきましょう。
勤務時間の把握
一般的な企業の就業規則では、8時~17時・9時~18時というように規定しているので、勤務時間も明確です。
しかし、テレワークの場合は労働者の隙間時間を活用して働いてもらうため、あえて規定を設けていないところが多いです。
勤怠管理で出勤から退勤まで管理していても、その時間内でどれくらい就業しているか、実労働時間が把握しにくくなります。
テレワークはそういった意味で監視ができない状況にあるため、小休憩を挟んでいても分からないのが実態です。
労働環境確保
テレワークを導入するのは、在宅で勤務させるためにパソコン環境を整える必要があるでしょう。
従業員の自宅にそれぞれパソコンやネット環境を確保したり、仕事をしやすい状況を作ったりする責任があります。
自宅にネット環境がない場合、毎月のネット代は企業側の負担になります。
交通費で従業員に支払う額が減っても、初期設備投資や固定費がかかるという問題点が出てきてしまうのです。
従業員側の問題点
仕事とプライベートの区別
従業員側の問題点としては、まず仕事とプライベートを区別しにくくなるという点です。
企業に仕事環境があれば、プライベートとの区別はしやすいです。
しかし、自宅で仕事する以上、就業時間でなくても仕事ができるという状況にあります。
そのため、仕事をしなくても良い休日にも気になる場合があるでしょう。
気になって仕事をしてしまえば、プライベートにかける時間が減ってしまい、負担がかかってしまいます。
怠けてしまう
テレワークで最も従業員への問題になるのが、怠けてしまいやすい点です。
自宅で仕事に取り組むので、従業員は自分で仕事のペースやスケジュール管理をするようになります。
しかし、上司が側にいないため小休憩が多くなってしまったり、サボり気味になってしまったりするケースは少なくありません。
このように、従業員の柔軟な働き方を推進する一方で、生産性が低下する恐れもあるのです。
テレワークを導入して企業の生産性が低下するようでは、全く意味がありません。
働き方改革をするだけでは上手くいかない
テレワークを進める背景にあるのは、働き方改革です。
しかし、多様な働き方が選択できるような環境を実現しながらも、どのようにして生産性を高めていけるかが大きなポイントと言えるでしょう。
テレワークは、単純に長時間労働の是正や時間外労働の軽減などを指しているわけではありません。
時間あたりの生産性の向上や従業員の労働参加率の向上を進めていくためには、テレワークは1つの選択肢と言えます。
しかし、テレワークで仕事をしている従業員とオフィスで仕事をしている従業員で格差が生まれる場合もあります。
テレワークを利用しやすい企業風土は、導入する際の課題と言えるでしょう。
いつもの仕事をテレワークでできるよう整えるには、クラウド上にスケジュール表やファイルキャビネットなどを置くというのもポイントです。
企業側・従業員側の課題を解決するためには、生産性と労働参加率の向上を目指していかなければなりません。
テレワークを企業戦略と捉え、本当の意味での働き方を考えていく必要があるでしょう。
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投稿日:2019年07月16日
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